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その瞬間、今度はルチアを睨みつけるエイト。
「俺は負けてねぇっ!」
「いやいや、今自分で言ったじゃん……」
今さっき言った言葉を、完全否定するエイト。
本人としてはまだ負けを認めたわけじゃないようで、他人にそんなことを言われたくないらしい。
まぁ自分では言っちゃったけど―――
「相変わらず、馬鹿だな……」
ルチアはエイトに聞こえないくらいの小さな声で呟き、もうその話題は終わりとばかりにため息をついていた。
「―――エイトの復讐はどうでもいいとして、もちろんあんたたちもやるのよ。」
「…………」
そう言って、エイト以上に鋭く睨みつけるアンリ。
それはまさしく、『般若』の形相だった。
これには誰も文句は言えず、壊れた玩具のようにガクガクと首を振る。
こうしてアンリの独断とエイトの復讐心によって、烏間雫を探る探偵団ができたのだった。
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