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だからと言って、ベルハルドとコンビっていうのも辛い。
ベルちゃんなんて可愛らしいあだ名があるが、それとは真逆の雰囲気の持ち主である。
そんな人とほぼ一日中一緒にいるのは、僕のチキンハートがもちそうになかった。
「それにしても、どこにいくんだろうな?」
「さぁ……先生に聞いて下さい。」
完璧に探偵に成り切っているルチアの背中に、僕はため息混じりに答える。
消去法で考えると、やはりコンビを組むのはルチアしかいないのかもしれない。
できればアンリと組みたいという気持ちもあるけど、それは無理。
彼女の隣は、ジュリーの指定席である。
しかも完全にアンリの意思で、だ。
残ったのはエイトだけど―――やっぱり遠慮したい。
ベルハルドほどの苦手意識は持っていないが、彼の喧嘩という暴走を止める術を僕は心得ていない。
ちょっと見た目は不良っぽいけど、実際はそれなりにいい人なんだけどなぁ―――
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