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そこには、いつものルチアの姿があった。
「じゃあ、それで皆に連絡とれるわけ?」
「もちろんっ!
アンリとベルちゃんにも、昨日のうちに渡しておいたからな。」
そう言って、ルチアは輝く瞳を僕に向ける。
ルチアは僕と同じく魔法も武道もからきしだったが、見たこともない道具を作ることができた。
とても手先が器用なのか、道具一つ一つのクオリティは高い。
まぁ失敗することは、日常茶飯事らしいけど―――
それも、彼に言わせれば『失敗は成功のもと』らしい。
何とも、前向きなルチアらしい言葉だ。
「せっかくだし、他の奴らに連絡してみるか。
俺の発明品完成披露を一番に見れるというルアンのために、アンリに繋げてやるよ。」
「ちょっ?!」
ちょっと考え事をしていたら、ルチアの口から衝撃の言葉が転げ落ちる。
その瞬間、僕の顔は茹でだこのように真っ赤になってしまった。
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