捜査開始

14/18
前へ
/827ページ
次へ
「べっ、別にいいよっ! どうせ計画では、この後合流することになっているんだから……」 「ククッ―――照れてやんの。」 「てっ、照れてませんよっ!?」 つい怒鳴ってしまうが、僕はふと気付いたように自分の口を押さえる。 そういえば、今は尾行の最中だった――― 一応隠れながらではあるが慌てて先生の姿を探し、ほっと安堵の息をつく。 「よかった……」 どうやら、先生たちには気付かれなかったらしい。 僕は安堵と疲れの混じったため息をつくと、ルチアの袖を引いた。 「とにかく、作戦通りにしよ。 僕たちの役目は……」 「ターゲットを見つけ次第、まずは尾行。 そして、速やかに他のメンバーに連絡―――だろ?」 「―――覚えているならいいよ。」 まだニヤニヤしているルチアに若干苛立ちながらも、僕は視線を前に向ける。 「連絡は、ルチアに任せるから。」 .
/827ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25244人が本棚に入れています
本棚に追加