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あの微妙な距離感が気になるが、僕は先生の後ろを歩く男の人に視線を向ける。
ルチアたちに比べれば大分真面目に学校に行っている僕でさえ、あんな人を学校で見たことはない。
ということは―――
「プライベートのお友達ってことか。」
「でも、友達にしては何かよそよそしいよね……」
ルチアのその言葉に、僕は少し首を傾げる。
まぁ普通の友達って言うのを知らない僕が言うのも何だけど―――
だって僕には、ルチアたちのような個性的な友達(?)しかいない。
あれも、友達の距離感なのだろうか―――
「おっ、四つ角発見!」
そんな僕の思考を遮るように、ルチアが声を上げる。
それに促されるように僕も周りを見渡すと、確かに集合場所である四つ角が見えた。
「どの辺にいるの?」
「その辺。」
「…………」
確かに、その通りかもしれないが―――
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