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あの過去最大級の事件から、二週間が経った―――
そして今日は終業式…
は終わって放課後。
「冬休みもみんなで、どこか行こうです!」
唐突だが、珀奈が言ってきた。
「ええなぁそれ。またみんなで行こうや」
それに賛同する雪渡。
「じゃあ提案なんですけど、クリスマスに行われる、珀王家主催のクリスマスパーティーに来ませんか?」
またパーティーかよ…
「それって、また"変な人達"も来るの?」
変な人達って酷くね?
絶対俺らのこと指してるよな…
「はいです。変な人達が分かりませんが、"六王"の方々は全員来ますよ。後、この前来た、鬼心君達の家族も来ますよ。」
まぁ毎年恒例みたいだから知ってはいたけどな。
そして、怜璃は一度雅心を見て…
「そう。私はいいわよ、行っても。」
鬼心が来るのに安心したのか、鬼姫が来るのに安心したのかは、分からないが、怜璃は言った。
「俺もええで。前行ったパーティーは、あんま記憶があらへんから、今回のパーティーは楽しむ!」
アイツって、ずっと狐音さんに催眠かけられてたのか…
「そうですか!怜っちも波臥君も来るですか。雅心君はどうですか?」
怜璃と雪渡が来るのに安心した珀奈は、雅心にニコニコ笑顔で聞いてきた。
「すまない珀奈。俺はその日に用があるから行けない。」
と、雅心は謝った。
その日は"俺達"にとって…
もっとも大事な日なんだ…
忘れちゃいけない…
大切な重大な…
"あの人"の―――だから…
雅心の発言に、珀奈と怜璃は驚いた。
「ど、どうして行けないですか!?用って何ですか!?」
と、珀奈は少し涙目になりながら雅心に迫った。
一方怜璃は、行けないのは自分のせいかと思い、申し訳無い気持ちで雅心を見詰める。
「ちょっとな。男二人、女二人のダブルデートがあるんだよ。まぁ女一人は来るかは分からんがな…」
と、笑顔で言う雅心。
だが、その笑顔は明らかに作り笑いだと分かる。
「本当は何があんのよ」
不振に思った怜璃は雅心に聞いた。
「本当に"デート"だよ。年に一回だけの……な。
まぁそうゆうことだ。俺は先に帰るよ」
そう言って、雅心は教室を出た。
残った三人も、後で改めて連絡すると言うことで、解散した。
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