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「やぁ、きー君に虹ちゃん。相変わらず二人はラブラブだねぇ」
一方的なラブラブ?っぷりを見た誰かが言った。
その声に反応し、声がする方を見ると、誰もいなかった……
「ちょっと待てぇい!!私はちゃんといるぞ!!何が誰もいなかっただ!!変なモノローグをいれるんでわない!!君達は異様に背が高いから、私が見えなかっただけだろ!!」
そんなワケで下を見ると、黒猫がいた。
「「「あ、いたんだ」」」
見事にセリフがかぶった。
「「「ちっさ……」」」
シンクロ率97%。
「黙れぇっ!!私が小さいのではない!!君達が異様に大きいのだよ!!」
確かに鬼心達は大きい。
いまだに伸び盛りの三人は、全員が身長180㎝を越えており、皇鬼にいたっては190㎝を越えている。
それに対して黒猫の身長は152㎝。
三人とは30㎝以上の身長差がある。
「わかったから黙れよ。お前はいつもうるさいんだよ。てゆうか、やっと行く気になったのかよ」
いつの間にか虹蛇の束縛から解放された鬼心は、黒猫に言った。
「うるさいとは何だうるさいとは!!君達が私をいじるのがいけないのだろ!!それに、今回は同じ学校の同級生として、きー君に付き合ってあげてるだけだ。はっきり言って、私は"あの人"との関わりはあまりないのだよ。来るだけ感謝したまえ」
何を偉そうに……
あの時おま
「なんだって!?」
おい虹!
俺がモノローグいれてる時にかぶせんなよ!
「黒ちゃん、鬼心ちゃんと同じ学校に通ってるの!?」
お前は何でそこに驚くなんだよ……
「まぁな。きー君とは別のクラスだがな」
「むぅ、ずる~い。私も鬼心ちゃんと一緒の学校に行こうかな?」
「それだけはやめてくれ!!俺はこれ以上、面倒なことはしたくない!!」
コイツが来たら、俺の日常が崩壊する!
「面倒ってなによ~。まぁ冗談だったけど」
冗談で良かった!!
「まぁいいや。じゃあ"あの場所"は遠いから、デート気分で気長に行こうぜ?」
「りょうか~い。じゃあ私は鬼心ちゃんと~」
そう言って、虹蛇は鬼心の腕に抱き付く。
「では私は、こう君と~」
黒猫は、皇鬼の腕に抱き付く。
「じゃあ行きますか」
そうして、四人のダブルデートが始まった……
◇
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