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俺と響輔は顔を見合わせる。
ノブに手をかけてドアを開けると、金髪の長身の男と黒髪の少しはねっ毛が気になる男と、翔がいた。
「あ…二岡」
響輔が翔を呼ぶと、翔はこちらを振り向いて目つきがきつくなった。
「きたか、安西響輔、炬彩人」
「…普通に彩人でいいけど」
「そんなことはどーでもいい、早く着替えて俺とマンツーで勝負しろ、炬彩人」
「な…だからどうして俺なんだよっ」
俺がそう聞くと、翔は少し黙ったあと、静かに話し始めた。
「……俺の出身は湖北中だ。はじめ弱くはあったが、俺はチームを変えようと思考錯誤してやっと湖北中は上を目指すレベルになっていった。丁度県予選前、調整として架祭中から湖北中に練習試合の申し出があった。当然うちは申し出を受けたんだ」
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