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夕方まで遊んだ私はとりあえず家に帰る事にした。
お父さんが帰って来なかったらまた出かけられる。だから一度帰ろう‼そう思っていた。
帰り道フラフラ歩いていると後ろからクラクションを鳴らされた。
振り向くと車はとまり『よっ‼山本さん家の由衣ちゃん⁉お前待ってたからこの辺りずっとウロウロしてやってたよ‼乗れよ‼カラオケ連れてってやるから』そう言って勝は私の手を捕まえて車に乗せた。
私は章との話してた事なんてすっかり忘れてた。
ただ・・勝に会えた事。
勝が待っていてくれた事。私は嬉しかったんだ。
車の中で勝はまた赤ラーを吸いながら音楽を爆音でかけていた。
『由衣・・あれから大丈夫だったんか⁉』と聞かれた。
『ママムが家に入れてくれた。いつも謝るんだ。ママムはちょっと好き‼ママムが助けてくれる事はないんだけど。』そう答えた。
『何でママム⁉』そう勝は私がママムと言う呼び方が気になったらしい。
『ママじゃなんか変な感じがしてムをつけた‼』と私が言うと勝は笑って『変な奴・・』と言った。
それから私は家族の話しをした。2つしたの勇気という弟がいる事。
お父さんは勇気を溺愛していて私には何かと怒鳴る・殴るそれが勇気が産まれてきた時からずっとそうだった事。
学校の休みになる時だけ顔を殴るけど学校の時は体を蹴る事。
そんな退屈な話を勝は真剣に聞いてくれたんだ。
私はあの時は勝に沢山救われたんだよ。
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