11人が本棚に入れています
本棚に追加
/78ページ
勝と付き合ってから3ヶ月が過ぎた頃。
私の生活はガラリと変化した。
家が嫌いな私にとって学校が居場所だったのが勝の家になった。
勝は決して学校に行けとは言わなかった。
ただ自分の家にいて欲しい・・そう思っていたんだと思う。
勝の仕事の事も私にはわからなかったし当時の私には関係もなかった。
普段勝は優しいけど他の男の人・・例えば勝が連れてくる後輩と話しただけで勝は不機嫌になった。
今の私には連れて来なきゃいいじゃん‼って思うけど当時の私はそんだけ愛されてるんだ。と思った。
でも彼が私の大嫌いなお父さんと変わりがないと思える事件が起きた。
それは勝が仕事に行ってあまりにも退屈した私が章の家に遊びに行った時の事。
章は帰り危ないからと言って勝の家まで送ってくれた。
『勝さんと俺も話したいし挨拶しなきゃ‼』章はお兄ちゃんらしく笑って私に言ってくれた。
勝と付き合ってから章は心配もしてたけど引き返せないとも思ってたんだと思う。
あの時章が勝に伝えたかった事・・
『由衣を宜しくお願いします』
たったそれだけだったんだよ。
最初のコメントを投稿しよう!