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お父さんが帰って来るまで私はどうしようもない緊張感でいっぱいだった。
きっと殴られる・・。カッジーがいても関係ないだろう。
一時間・・二時間・・
どんだけの時間がかかったのかわからない。
カチャっとドアがあいた時廊下の足音がいつもより恐怖に聞こえた。
お父さんは私を見るなりまた怒りだした。
『お前・・今まで何やってたんだ⁉お母さんがどんな思いでいたかわかってるのか⁉』
そして殴りかかろうとした時カッジーとママムが止めにかかった。
『お父さん‼落ち着いてください。この子を今貴方が受け入れてあげないと貴方自身が後悔します‼取り返しがつかなくなってしまいます。』
カッジーの言葉にお父さんは静止した。
『由衣‼勇気‼ちょっと先生と三人で話があるから部屋に行って遊んでおいで』
ママムは優しく私達に言った。
『お姉ちゃん‼ドラクエ途中だよ‼一緒にやろう‼話が終わったら先生も皆でご飯食べよう‼』
勇気なりの気遣いで勇気なりの精一杯の優しさだった。
勇気は後に私に言った事がある。
『親父はいつも俺ばかり可愛がってくれたからいつも姉ちゃんに悪いなと思ってたよ。俺が多分器用に勉強出来たからかな⁉姉ちゃん運動神経は良いけど頭は悪いからさ(笑)』
そうだね・・。
皆今だに勇気に本当の事を伝えていない。
でもそれでも良いと私は思ってる。
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