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『迷子じゃないよ‼ねぇ⁉その煙草頂戴』
私は彼の吸っている赤ラーを指さした。なぜか私は彼に強がったんだ。
『その前に質問させな‼お前名前は⁉っていうか車乗れ‼お前見たいなガキ襲わないから‼』
そう言われて私は彼のベンツに素直に乗った。
『知らない人についていくな』と大人から言われてたけど・・
そんなの私には関係なかったんだ。
勝は車の中で赤ラーを吸いながら『さっきの質問‼お前名前は⁉』と優しく尋ねてくれた。
『由衣・・山本 由衣‼』
『歳は⁉っていうかなんで薄着なんだよ⁉なんで裸足なんだよ⁉っていうかなんだその顔⁉どうした⁉』と勝はさっきの優しい口調から早口で尋ねてきた。
『私は中2だよ・・通知表悪くてさ。お父さんに追い出された。だからこんな寒い格好。裸足なんだ。』そう答えるとなぜか笑ってしまった。
『お前・・笑えないよ。今日は家に帰れないのか⁉』
『いつも追い出されたら二時間位でママムが家にいれてくれる。いつもは家の前で待ってたんだ。でも今日はなんか歩いてた。』とまた笑いながら話した。きっと笑う事で強がったつもりだったんだね。あの頃から意地っ張りで強がりだったから・・
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