11人が本棚に入れています
本棚に追加
家に着いた私はママムが心配して外で待ってくれていた。
『もうお父さん寝てるから静かに入るんだよ。ごめんね・・由衣。お父さん仕事が忙しくてイライラしてるんだよ。』そう言っていつもの通りに謝ってきた。
いつも同じ繰り返し。お父さんが殴っているのを止める事が出来ないママム・・
そしていつもこっそり謝ってくる。
だけどいつもママムが泣いているのを私は知っている。
きっとそんな家族の光景はもしかしたら私だけじゃない。そう思えるようになったのはもうちょっと先。
あの頃の私は世界一可哀想な悲劇のヒローインだと思ってたんだよね。
最初のコメントを投稿しよう!