たまには好きと言って

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  綺麗な顔に似合わない言葉遣いの親友は椅子に座り長く細い足を組んで呆れていた。言葉遣いさえよかったらもっと綺麗で可愛いのに勿体ないんだから…。いや性格も問題かもしれない 「ヒロシ君、恥ずかしかったのかなあ」 「いやそれはない。」 「あんたも即答ですか。即答するやつみんな苦しめー。」 「それ愛しのヒロシ君も苦しむ事になるんだけど」 「わ!そうか!前言撤回。ごめんねヒロシ君、苦しまないで」 私ならよかったのかよ、と呟いたのも無視して、やっぱり考えるのは昨日のコト。考えれば考えるだけ迷宮に入って行っていつしか自分の居場所もわからなくなる。あたし、何やってんだろ… あたしって本当にヒロシ君の彼女なのかな?実はあたしの勘違いでしたー、なんて全く笑えない。でも確かに付き合ってる…はず …あれ、なんかもうわけわかんない 「ああああ、もう!」 「いきなり叫ぶな。ビビるだろ」 「あたしはなんなのー!あたしはヒロシ君のなに?やっぱり笑えない系なの!そうなの!?」 「あんた怖いよ。何言い出してんの」 机に顔を埋めたら思いの外、机が臭くて内心びっくりした。呑気に机拭きたいとか、まさか自分の机だけ臭いの?イジメ!とか思った自分に腹が立った。机なんかどーだっていいのよ 臭かろうがチョコの甘いいい匂いだろうがなんだろうが関係ないのよ 「…笑えない系ってなに?」
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