たまには好きと言って

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突然、降って来た声は綺麗な女の子の声ではなくもっと低くて甘いトーンの声だった。あたしはこの声をすごく知っている、それどころか誰の声よりも大好きな声。そして気付いたら親友はどこかに消えていた。そのかわりに顔を上げた先には色んな意味で会いたくない人がいた 「ヒ、ヒロシ君」 「どうした?泣きそうな顔して」 泣いてたんだよ、ヒロシ君のコト考えて泣いてたんだバカヤローと言いたいのになぜか声は出なくて、また涙でヒロシ君が霞む やめてよ、涙まであたしの邪魔かい。 「ヒロシ君、あのね…」 「あ、答え。」 「は?」 なんであたしと付き合ってるのって聞こうとしたらヒロシ君の声がそれを遮った。ヒロシ君はあたしをまっすぐ見て笑った あ、八重歯。可愛い。 なんでヒロシ君はあたしより可愛いの。 「さっき言ったでしょ。"あたしはヒロシ君のなに"って。」 やっぱりそれも聞かれてましたか。あたしってとことんツイてないのかもしれない。 「君は僕の彼女、でしょ?」 「そ、そうだよね、そうだよね!よかった…こいつ勘違いしてるしヤバイよって笑われずに済む…!」 「よく意味が…」 「ヒロシ君はわからなくていいです。」 「そう?」 うん、と首を縦に何度も振ると首取れるよとかヒロシ君が言うから笑ってしまった。あたしはどっかの古い人形ですか。 彼女って言うのは間違いないらしい、少し安心した。…では昨日の発言は何ですか。
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