序夜
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まず最初に述べておこう。 この物語に、<導く者>は存在しないのだ、ということを。 ここにあるのは只の美しい夜であり、月と闇との映し出す鮮やかで茫洋としたコントラストのみである。 救済も、許容も必要ない。 二つは対峙し、只血の巡る侭にダンスを踊るのだ――――
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