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このまま依頼を終わらせたく無いから……
誠君とずっと一緒に居たいから……
でもきっと、父様や言括理家の人達はそれを許さない。
このまま私が彼の側に居続ければ、きっと彼の異能が目覚めるからだ。
だから彼の依頼を達成し、裏の世界に関する記憶も私の事も彼の記憶から消さなければならない。
でも後少しだけ……
もう少しだけ彼の側に居たいから、だから――
「やっぱり、何でもありません。」
「……………そうですか。」
「ええ。そろそろ寝ますね?お休みなさい。」
「お休みなさい。また明日。」
私は何も聞かずにそう言って部屋へと戻った。
後少しでいい……
だからもう少しの間だけ、この感情に酔いしれよう……
そう思いながら、私は眠りについた。
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