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◆ ◆
私には「思い出」と呼べる物がほとんど無い。
有るのはそんな事が有ったと言う事実だけ。
消せない過去が有るだけ。
それは、「思い出」なんて言えない。
ただの「記憶」だ……
他の人にしてみれば、「記憶」が「思い出」だと言うかもしれない。
けど、私は私の「記憶」に馳せる「思い」が「出て」来ない。
だから、私には「思い出」が無い……
寧ろ、こんな「記憶」なら、要らない。
全部忘れてしまいたかった。
何も、思い出したくなんて無かった!
けど、私は思い出さなくちゃいけない。
私に何があったのか、何をしてきたのか、何をしようとしたか……
そして、私はこれから何をすべきなのか……
それを、知らなければいけない。
それが、嫌な事も辛い事も悲しい事も全部忘れて逃げようとした私に対する罰だ……
さあ、今こそ向き合おう。
自分の過去と、私が犯した過ちと、今こそ、向き合おう――
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