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何度も心を行き交う疑問に
胸が押し潰されそうになる。
「とりあえず、地上に下りましょう」
「うん…」
機体はゆっくりと
降下していく。
降下した場所は
街の近くにある
広い公園だ。
「降りましょう」
「うん」
セツたちは機体から降り
街へと歩いていく。
街は荒れ地となり
崩壊したビル郡や住居。
泣き叫びながら
母親の名を呼ぶ子供。
同じように子供の名前を
叫びながら
途方もなく歩く母親の姿など
冷静に見ていられる状況ではないことは
一目散にわかる。
「また…地球は崩壊の道を進むの…」
アリアは力無く地面に座り込み、涙を流す。
「アリア…」
セツはどういえばいいのか
解らずに
ただ拳をにぎりしめた。
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