12章 休憩?のデート

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それよりもお嫁さんなんて、何歳の恋愛だよ。 そういえば小学校低学年の頃には聞いていたような気もする。 しかし、綾は大まじめに言っているみたいで目は真剣だった。 「別に…………。 そんなもん言われなくても俺が努力する範囲のことだろ」 恥ずかしがっているのがバレたくないから、なんか素っ気なく言ってしまった。 ちょっと冷たいって思われたかな、と心配していたのだが綾の方は嬉しそうに「そっか」と言ってこっちにもたれかかってきた。 ほどよいシャンプーの匂いが鼻をくすぐる。 綾は俺が絶対にはなさない。 心に強く刻み込んだ。 その後は観覧車から降りたらホテルへ直行………。 なんてことはせずに真っ直ぐ家に帰った。 なぜなら俺が2000円しかもってないからだ。 いや、金があっても行かなかったとは思うよ。 こうして久しぶりのデートの日が終わった。
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