14章 恋VS夢

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息を切らしながら教室へと駆け込んだ。 入口から教室全体を見渡す。 しかし、綾は教室にはいなかった。 「卓人!綾がどこに行ったか知ってるか?」 「お前今まで何してたんだ? 鈴木さんなら具合が悪いって言ってさっき帰ったぞ」 くそっ、家かよ。 出来たら2人だけで話したいから綾のお母さんがいないことを祈るしかないな。 「分かった!俺も早退するわ! 先生には『卓人にいじめられて精神的に辛いんで帰りました』って言っててくれ。 じゃあな」 「お、おい………」 卓人が後ろで何と言ってようが関係ない。 授業を休んでも別にいい。 ただとりあえず綾と話をしたかった。
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