2章 離れていく距離

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気が付けば昼休みだった。 俺は今、1人暮らしなので弁当を持ってきている訳ではない。 母さんと父さんは仕事の関係で遠いところに住んでいる。 2人共そこそこ給料がいいみたいで仕送りは月20万ほど送られてくる。 話を戻そう……………というわけで、俺は毎日学食だ。 料理は得意なんだが、朝は作るのがめんどくさいからだ。 俺が1人寂しくカレーを食べていると、前のいすに女の子が座った。 確か………中沢さん……だったかな? 「失礼します」 中沢さんは丁寧に頭を下げた。 「そこまでしなくても全然いいのに」 多分周りから見たら、俺が謝らせているように見えるのだろう。 「では」といい、中沢さんはいすに座った。 「そういえば神楽君、このごろ元気ないですね」
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