2章 離れていく距離

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「まあね………ちょっと考え事があったからね」 「そうですか………何か悩んでいるのであれば相談に乗りますよ」 う………あまり知られたくないからな………。 でも、折角だし…… 「それじゃあ1つだけいいかな? 人を好きになるってどう思った時から………恋してるって言うのかな?」 こんなにも馬鹿な質問をしているのに、中沢さんは笑ったりせずに真剣に考えている。 「そうですね………私は、その相手と誰か別の異性の人が仲良くしているのを見た時に、嫌だなって思ったらその人の事が好きだって思いますね」 うーん………って言っても、綾と他の男が仲良くしている時は見たことないしな。 「ふーん、ありがとう」 俺は食べおわった皿を返し、食堂を後にした。
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