2章 離れていく距離

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俺が卓人にポーズを送ると、卓人も同じように返してくれた。 この光景を遠くから見ている人物がいた。 「綾ー、何してんのー、帰るよー」 「あ、今行くー」 (やっぱり真琴君、カッコイイな。) 試合はそのまま1―1で終わった。 そして先生と早瀬が少し話し合って、今日の部活は終了した。 「今日はありがとうございました。 あの………それで入部の手続きをしたいのですが……」 「おお、入ってくれるのか。 分かった手続きはこっちでやっておくから、明日からも来いよ」 俺らは、ありがとうございます、と告げて帰った。 「ふぁー、疲れた」 「俺もー」 西の空が赤くなりはじめていた。
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