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きました、ついにきました、この時が。
あれから、授業は全て終わって今は屋上で綾を待っている。
正直、胸の鼓動の音がハンパじゃありません。
綾は、教室にいた。
卓人に、
「真琴が待ってるって言って、逆に遅れたら可哀想だから、ちょっと教室で待っておいてあげて」
とお願いされたからだ。
「よし」
大分、胸の鼓動の音が聞こえる。
綾は緊張しながら屋上へと続く階段を上りはじめた。
屋上からの眺めは最高だった。
今日は、空一面雲で太陽がでてなくて、さらに風も吹いていて涼しいし、この街は緑が多いから空気もおいしい。
《ガチャ》
屋上のドアが開く音がした。
ふりかえると、綺麗な髪を風で揺らしている綾がいた。
「ごめんね…………呼び出したりなんかして」
これだけの言葉をいうだけで、かなりしんどい。
「全然大丈夫だよ」
そう言って、綾は軽く笑った。
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