いきなりのピンチ

8/17
前へ
/327ページ
次へ
「綺麗な女医さんが居るよ…。」 千景は白川が女医さんと言っていたのを思い出した。 「あら、可愛い男の子よね?」 「えっ?お、男ですよ!?」 声に変な力が入り裏声になってしまった千景。そんな千景を見た女医はおかしそうに笑った。 「ふふふっ。君…貴女かな?」 「えっ?…貴方じゃなく貴女の方…?」 私、まさか…終わるの!?終わるよね!?神様、仏様、先祖様、女神様、天使様!何でもいいから助けてください!と心の中で祈る千景。 だが、その願いは虚しく散ったのだった。 「貴女、女の子でしょ?可愛いもの。それに体の線が女の子ね。」 ニッコリと微笑む女医さんだが、千景はこの世の終わりと言わんばかりの顔をしていた。
/327ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1274人が本棚に入れています
本棚に追加