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あれは、忘れもしない。14年前。
さとみ。20歳の大晦日。
短大で知り合った男女4人は、私の家に集まり、年越しの飲み会を開いていた。
そのうちの一人が、
「さとみ。今日、連れが二人、飛び入りで来るから」
当日になっての突然の報告。
人見知りの激しい私は、余りいい気がしなかったが、呼んでしまったものは仕方がない。
少しふて腐れながらも、今は飲み会の最中ということで、飲めないお酒を舐めるようにちびちびと口に運びながら、楽しい時間を過ごしていた。
遠くから、うるさい車の音が近づいて来た。
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