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僕はナイフとフォークにどれだけ力を入れても切れないステーキを食べている
うん、味は悪くない。
しかし、硬い。
二人とも食事を終え、食後のコーヒーを飲みながら彼女が僕に話しかけてきた
「あなたはどうして一人なの?」
この人は本当に直球だ。
「意味なんかないよ」
「そう・・・ガールフレンドや家族と旅行した方がきっと楽しいのに」
「彼女も家族もいないんだ」
「そう・・・ごめんなさい」
「いいよ、気にしないで、所でちょっと聞きたいんだけど、ローレライとノイシュヴァンシュタイン城、どっちがお勧め?」
「どちらもお勧めよ、ただ、ノイシュヴァンシュタインは入れる時間が決まってて、整理券をもらわないとダメなのよ、計画的に行かないと待ってるだけで一日潰れるわよ?」
「そうか、じゃあローレライにでも行こうかな」
「それがいいと思うわ、明日、パンフレットを部屋に持って行ってあげるわ」
「ありがとう、それじゃ、そろそろ部屋に戻るよ」
「えぇ、楽しかったわ」
ホテルの近くで別れ、フロントで鍵を受け取り、部屋へ戻る・・・
今日一日、変な夢をみて、ブロンドの女性と二人きりで食事をした・・・。
食事の最中も、ずっと夢が気になってしょうがなかった。
「名前と電話番号でも聞けばよかったかな」
そんな事を考えながら深い眠りについた・・・。
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