安芸元 大樹

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「僕の……せいで…カハッ…僕の…クッ…せぃ…」  でもマンガ君は喋るのを止めない。 「…ングッ…僕…ッ…の………ヒッ……」  血と涙で顔をしわくちゃにし、嗚咽を漏らしながら喋り続ける。 (悔しいんだよな?)  自分のせいで大切な人が危険な状況に合うかもしれない、自分の力じゃどうしようもできなかった、てのが。 (でもな…) 「自分がボロボロで血だらけになりながらも相手の事を考えてそんな顔できるってのはよ…」  「………ェッ…」 「物凄く、カッコイイ事なんだよ」  マンガ君は目を開き、下げていた顔をあげる。 「恵子、マンガ君を病院に連れてってくれっ」 ダッ 「ちょっと! アキ!」  オレは恵子に頼むと返事を待たずに走り出した。何か言ってきた気がしたけど、頭に血が昇りすぎて上手く聞き取れないし理解もできない。  ただ一つ、オレが分かってる事は… (あいつら! ブッ殺す!!)
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