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「初日に出会った奴~?」
頭をひねり、顎に手を当てたお決まりのポーズで考え込むケイ。
「……あ、メグか!?」
開いた左手に握った右手をポンと当てた、またしてもお決まりのポーズ。
ボキャブラリのない奴だ…
そう思いながら、俺は無言で返す。
「……え? 違うの?」
「……さぁね」
俺の代わりにコータがつぶやく。
キョトンとしているケイは、慌ててコータに顔を向ける。
「……俺、なんかまずいこと言った?」
「……俺に聞くな!」
「ねぇねぇ!!」
子供のようなケイを流し続けるコータ。
そんな二人を横目に、俺は板チョコに手を伸ばす。
二人の声が遠く聞こえる。
俺の耳に響くのはチョコをかじる音だけ。
パキ…パキ…
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