<チョコレート>

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_______________ ……キーンコーンカーンコーン 学校全体が一日の終了を響かせる。 俺の好きな音ベストスリーには入る、素晴らしい音だ。 「やぁ~っと終わったぁ!」 横の席から高々と咆哮が響く。 俺達は入学式も終わり、教室に戻ってきた。 後はホームルームみたいなことして帰宅。 あぁ、やっとだるいのが終わる。 周りからは、お見合いみたいな会話ばっかり聞こえる。 「OOちゃんは……?」「OO君は……?」 初日のこのぎこちなさってなんか好きなんだよなぁ。 なんかワクワクする。 ってことで、横の大男とお見合いしてみることにした。 「……だなぁ。佐川君は入学式好き? 俺は嫌いなんよね~。行く意味なくない?」 佐川とは隣の大男の名前だ。お互い顔見知りはしないらしく、スムーズにお見合いは進んでいる。 入学式についての話になったわけだが、ただありがたいお言葉を聞くだけのために長い時間座ってる。 こんなの小学校・中学校とやってきたわけだから意味ないだろ。 苦笑いを浮かべる俺に、彼は真面目な顔で返す。 「そんなことないよ~。学校の全てに意味があるのさ!」 俺はポカンとしてしまう。 「やっと終わった」と言ってたくせに? 遅刻してきたくせに? 説得力皆無だ。
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