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「……耳障りだな」
「……あぁ、間違いない」
部屋にはケイの「いびき」という名の不快音が響き渡っている。
ソファーに横になり、間抜けそうな顔でよだれをだらだら。
多分もうすぐで漫画みたいに、鼻で風船膨らませるんだろう。
そんな間抜けの足を枕にして、コータは漫画を読んでいる。
「……お前はまだいいよ。俺は振動も伝わってくるおまけつきだ」
眉間にしわを寄せながら、コータは漫画のページをめくる。
いやなら、その枕使わなければ良いのに。
「……おめでとう」
おまけが付いているんだからめでたいだろう。
「……ありがとう」
棒読みのコータ。明らかにそう思ってはいない。
……めでたくなかったか。やっぱりね。
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