いつか誰かを愛した時 前編

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だらだらと滝のようにこぼれる汗が鬱陶しい。 動けずに唸っていると目の前の玄関扉がようやく開かれた。 「ただいまー・・・って悟空!何やってんだ!」 一番初めに入ってきたのは悟浄で部屋に入ると両腕に抱えていた荷物を放り出してこちらに駆け寄ってきた。 いつになく慌てたような顔をして悟空の顔色を覗きこんでいる。 それだけ心配させてしまったということなのだろう。 でも今はそれに申し訳なく思う前に水が欲しい。 「ごじょ、・・・みず、」 「みず?ちょっと待ってろ。」
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