たとえどれだけ苦しくても忘れられないくらいに 後編

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貴方を愛してるからこそ一緒に居てはいけないと思った。 ゆっくりと夜が明けていく。 悟空は太陽が昇っていくのを樹に寄りかかって見ていた。 裸足のままここまで走ってきたのでその足は血にまみれ、擦り傷も沢山出来ていた。 腕もどうように擦り傷や切り傷に塗れている。 道なき道を必死で駈けたため枝で掠ってしまったものである。 もう大分来たと思う。 ここからは既に寺院は見えない。 三蔵はもう目を覚ましただろうか。 自分が居ないことに気付いただろうか。
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