涙の始まり

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体が動けなくなった時、動けなくなった悲しさよりも数百倍の悲しさが待ち構えていた。 それは、周りの人たちだった。 まずは、親戚から始まった。 親戚は、私に「お母さんの側にいるんじゃない」と怒鳴った。 母にも「そんな子は孤児院にでも入れろ。 うちの家系には相応しくないし、目障りだ!」と言った。 6歳くらいの私には、どうしようもない怖さと不安に襲われた。 「こわいよ… お母さんに会えなくなるのやだ~ どこにも行きたくないよ いい子でいる いい子でいるから…」と大泣きしてしまった。 でも、そんな私に親戚は、私の足を目がけておもいっきり(バシッ)と折れるくらいのいきおいで叩いてきた。 「そしたら、この足で立ってみな! 立てないのなら、こんな足いらないだろう おばさん切ってやろうか?」 私は叩かれた痛さととてつもない恐怖で、なお大泣きしてしまった。 「いたいよ… どうして、みんなこわいの。 こわいよ……」 おばさんはまた叩こうとした。
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