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底に根付く薄汚い欲など、死に腐って終えばいいと、私は歌った。
ただそこにあるように
たたずむように
呼吸をするように
蝕んでくる毒など。
あなたの遺した毒など。
指で弾くのは算盤の珠。
それが導き出すのはただの沈黙。
意味の無い計算に答えなど無く。
指で辿るのは双六の道。
その末にあるものはただの沈黙。
意味の無い旅に目的地など無く。
走り抜ける、暗闇。
いつも尻尾を振るのは私だけ。
*犬とあなたと私と犬と
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