迎え

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「でも、買うにしても大きさもかんがえなくちゃいけないし・・・」 中々準備できないんだ、と私は言った。 「それなら、私が仕立てて持ってこようか?」 「え?」 私は驚いて、大声を出してしまった。 「そんなに驚かなくても・・・。私、そういうの得意なんだよ」 「でも・・・、忙しいでしょ?別に無理してやらなくてもいいよ」 私は言ったが、遥は聞き入れなかった。 「大丈夫だって!やることなくて暇だからちょうどいいよ」 ここまで来てしまったので、私は断ることが出来なくなってしまった。 結局彼女が屯所まで持ってくるのは危険ということで、一月後に私が遥の家まで取りに行くことになった。 「ありがとう、遥」 私は礼を言った。 「そんなこと気にしないで。私が勝手にやりたいって言ったんだから」 私は頷いて、荷物を手に取り、立ち上がった。 .
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