代償

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私は次の日の早朝から、沖田さんの部屋の隣の部屋を寝食の場とし、彼の看病を始めた。 義父に申し訳ない気持ちはあったが、事情を説明すると快く承諾してくれた。 「失礼します・・・」 眠ると中々起きない人だと、莉緒ちゃんが言っていたので、まだ起きていないだろうと小声で呼びかけた。 「おはようございます。文さん」 彼はもう起きていた。 「おはようございます。起きていたんですね」 「はい。最近はあまり眠れなくて・・・」 それは、病のせいだと気付き、胸が痛くなった。 「お食事の準備出来てますけど、もう召し上がりますか?」 料理は、家で作ってきたが、冷めても食べられるように工夫しておいた。 「いえ、まだいいです。それより、お願いがあるんですが・・・」 申し訳ないような表情で言う沖田さん。 「何でしょうか」 「昨晩厠に行けなくて、着物や布団を汚してしまったので、取り替えるのを手伝ってもらえないでしょうか」 .
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