第一章 放課後とハジマリ

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「う・・・。」 あれからどれくらいたったのだろうか・・・。 外が真っ暗なところから一時間ぐらいだろうか・・・。 ・・俺は今どこに居る・・・? 部屋の造りが違うことから自分の部屋ではないのは明かだ。 「痛ッ・・!」 忘れていたが、頭を怪我していたんだった。 そっと頭に触れてみる。 包帯がまかれていた。 じゃあ、此処は病院か・・・? 「とりあえず、外にでてみなくちゃなんもわかんねーか・・。」 俺は立ち上がろうとして違和感に気がついた。 「!!?。」 ・・繋がれてるのかっ!? 俺の両手首には縄がまきついていた。 そのさきにはロープが繋がっていて、犬みたいになっていた。 俺は羞恥より先に恐怖が襲ってきた。 ・・何がどうなっているんだっ!? 思考回路がめちゃめちゃだ。 その思考回路をさらにめちゃめちゃにさせるものが俺の目の前にあった。 それは・・・ 「・・俺の・・・写真・・?」 部屋の壁には俺の写真が大量に貼ってあった。 登下校中、部屋の中、ゲーセン、本屋、授業中・・・ どうやったら撮れるのか教えて欲しいぐらいプライベートの写真の数々・・。 思考が停止する。 代わりに吐き気が襲ってきた。 「なん・・っでだ・・よ・・・気持ちわりぃ・・・」 うまく言葉にならない。 写真を見ていると吐き気が止まらないので俺は下をむく。 そのときだった。
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