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「しかし、不思議だよな」
「何が?」
「成績優秀で副生徒会長、
顔に好みはあるとしても、
一般的には不細工じゃない。
プロポーションも
まぁそこそこで、
おまけに
金持ちのお嬢様ときてる」
「ちょっと引っ掛かるけど、
アリガトウ」
“これが僕の、
精一杯の愛情表現。
少しガキっぽいけど、
僕らしさだって、
いつか君は、
わかってくれるね”
「それなのに」
「なのに?」
「そこまでくれば、
後は愛妻弁当と、
夜はチキンの丸焼きで
迎えてくれそうってのが
常套手段なんだろうけど」
「けど?」
なおも繰り返すルイ。
そこには少し、
大人の余裕の笑みがある。
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