“戦士”

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限り無い青。 バカに澄み切った空に、 溜め息が広がる。 それ程 日差しは強くなかったが、 季節の変わり目を嫌う 十六歳の少年にとって、 時折通り過ぎる 雲間から覗く浅い光は、 十分過ぎる程 彼の瞼を押し付けた。 ナオは、 部室からくすねた 枕代わりのサッカーボールを、 少しひんやりとして 居心地の良さそうな 貯水タンクの影に置くと、 薄汚れた コンクリートのベッドに、 身体を預け寝転んだ。 この時間、 屋上はいつも一人だった。  
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