“輪郭”

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鼻腔を擽る風は 初夏の心地よさと共に、 圧倒的な季節の薫りを、 僕ら二人の間に届けていった。 たとえば僕を 『春』とするなら、 たとえばノゾムが 『夏』であるかの様に。 穏やかさと 激しさの中で移り行く、 大いなる時の流れ。 僕らはいま、 青春の真っ只中にいた──。  
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