第一章~新しい物
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煩わしい教室内の騒ぎを、右から左に流して、自分の席につく。荷物をまとめながら、ぼんやりと周りを見回す。一番後ろの窓際の席。ここが、私の教室での居場所。すぐ目の前には、紙で作られた自分の名前の載った名札。“雨宮空”。そうだ、これが、私の名前だ。あたりまえのことを、再確認する。なんだか、今日は、退屈な日だ。「ね!」 後ろから、声がした。私の事ではないだろうから、反応せずに、机にうずくまる。
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