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―絶望の小説家―
それから一週間僕は琴乃のために小説を書き続けた。
「できた!!」
今までにないほどの力作。
女の子がなにがあっても負けずに頑張っていこうというお話。
僕は早く見せたくて急いで琴乃の病院へと走った。
「書けたよ!琴乃ちゃん!」
と病室にかけこむ。
‥が。そこにあったのは琴乃の姿ではなく真新しい白いシーツがひかれたベッドがただ一つと置いてあった。
「琴乃‥ちゃん‥?」
わけがわからなくて部屋にポツンと立っていると後ろから看護婦が
「琴乃ちゃんは‥昨日亡くなりました。」
と言った。
「そんな‥約束したのに‥」手にもっている小説が床に散らばった。
「この手紙を、琴乃ちゃんがあなたにと」
看護婦から受け取ったのは
琴乃からの手紙だった。
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