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「グレイ。私はギルドの依頼でここに来たから帰らなければならない…それでだな…もしグレイが良ければなんだが、一緒に来ないか?ここに居ても一人なのだろう?」
フレイは記憶も無く、ここに住んでいたグレイに興味があると同時に、このままこの森[オルフェの森]で生活を続けていくのはグレイにとって良くない。
否、続けて欲しくないと思い、ここを離れる事を提案した。
「……………………」
突然の申し出にグレイは混乱していた。確かにフレイといるのは楽しい。
しかし、この森で暮らしてきて、自分にとっては家族のように接してきた動物達と別れるのが辛い。そんなグレイにフレイは
「無理にとは言わない。しかし、もし来てくれるなら私が守るから…グレイは命の恩人だからな」
と自分の決意を秘めた言葉伝えると立ち上がり、手を差し出した。
数分時間が過ぎ、内心ではやはり突然こんな事を言っても無理かと諦め、手を下ろそうとすると、掌に感触が伝わってきた。
「……ここを離れるのは……皆と別れるのは辛いけど……僕は外の世界を見てみたい!」
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