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すぐに近くの茂みに飛び込むように隠れると
「いったいどうしたの?こんな急に」
「しっ!!静かに…なんでこんなところにシルバーウルフが…」
先程までいた街道には、隠れてすぐにシルバーウルフと呼ばれた魔物が一匹現れた。
シルバーウルフとはその名の通り、全身を煌めく銀色の毛が覆い、成体にもなると体長約2メートルにもなる。
その鋭い緋色の瞳は狙った獲物は必ず仕留めると言われ、獰猛な性格で常に群れずに行動している。
その成体ではなく、体長1メートル30センチくらいのシルバーウルフが出てきた。
子供(?)のシルバーウルフは、出てきてすぐ何か獲物でも追っていたのか、辺りを忙しなく見渡し匂いを嗅いでいる。
『これは…見つかれば私がグレイを守らねば…』
フレイは、腰についている投影用ナイフに手を伸ばし、身構えていると
「アイテテテ…なんだったの?いったい」
「バッ!!そんな声を出すと!っ!!」
普通に声を出してしまったグレイの口を手で塞いだが、遅かったようでシルバーウルフは耳をピンと立て、グレイ達のほうに近づいてきた。
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