第2章

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後ろからグレイの叫び声が聞こえてきた。 何事かと振り替えると、目を見開きこちらを指差すグレイが写った。 その瞬間、フレイの横を何かが通り抜けた。 言わずもがな、シルバーウルフである。 『しまった!!!』 気付いた時には、既にシルバーウルフは目測でもグレイの眼前に迫っていた。 グレイの叫び声に振り替えってしまった。戦闘中であることを忘れて。 フレイは次の瞬間に起こりえる瞬間を想像し、目を瞑ってしまったが 「クククッ!アハハハハッ!もうっ止めてってば~コラ!ちょっとぉ~アハハハハ!」 笑い声が聞こえてきた。 何故? 目を開ければ、そこには尻尾を千切れる程に振りながら、グレイの顔中を舐めているシルバーウルフと、舐められて笑っているグレイの姿があった。 『………………』 拍子抜けした顔をして、 『なんの茶番劇だ…』 と内心思いながら、呆けてしまった。 通りすがりが見れば、間違いなく、この3人(?)は滑稽としか言いようがないだろう。
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