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あれから数十分後…
一人の女の子の前には、正座をして潤んだ瞳で女の子を見上げている男の子。
その横に女の子を威嚇しながら、チラチラと男の子を見て頬を舐めている狼。
フレイ・グレイ・シルバーウルフである。
「……説明………」
眉間にシワを寄せ、眉をピクピクとさせるフレイは綺麗な顔が台無しだと思いながら、今の状況をグレイは説明し始めた。
「この子は、僕の初めての友達なんだ…記憶の無い僕は、家に住み始めて、何もわからなかった。
ご飯の取り方も何にも…そんな時に、この子の親に助けられて今まで生きてこれたんだ」
「…その親は?」
「………人間に……こっ殺されぢゃっだ」
止めどなく溢れてくる涙を両の腕で拭いながら、必死に話すグレイを見て
「……わかった。」
まるで悪戯を見つかった子供のように眉を下げ、了承する。
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