第2章

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「しかし、そいつはシルバーウルフと言って、魔物なんだ。だから街に行けば……」 そこまで言って、何か忘れているような気がして、考える。 「……っ!!魔物なんだぞ!!!」 「………ふぇ?」 何を今更と、急に“当たり前”の事を言われ、変な声が出てしまった。 「違うよ!!この子はシルバーウルフじゃなくて、ムーンウルフのウルだよ?!!」 「そうなのか…ってちがぁう!!そこじゃない!! 魔物なんだぞ? 魔物は人を襲う生きもn「ウルは魔物なんかじゃないよ!!」 眉間に皺を寄せて、潤んだ瞳で見上げる。 グレイは睨んでるつもりのようだが、中性的な事もあいまってフレイには 『……かわいい……』 まるで、寒さに震える子犬のように見えた。 「ウッ…ウルを…連れていったら…ダメ?」
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