第1章

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黒に染められた空間にそこに存在する事が唯一許されたかのように佇む一人の青年がいた。 自分が目を開けているのかさえわからない。 何も聞こえない。 何にも触れられない。 何も感じれない。 もう自分がそこに立っているのかも定かではない。 わからない 解らない ワカラナイ そこに一つだけ。 たった一度だけ聞こえる。 『    あなたが    』 かすれた微かに聞き取れた声は直ぐに消えていく。 まるで何かにを…
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